私は仙台で小さなデザイン会社を経営しています。看板、印刷物デザイン、ホームページ制作などを手掛けて20余年、現在の「ブランディング」の仕事に行き着いたのは、何を隠そう、私自身が多くの失敗や挫折から学んだ結果です。
大学卒業後、私は地元でラジオ制作の仕事をしていました。「ブラック企業」と言われる過酷な労働環境を経て、フリーカメラマン、CADオペレーター、不動産営業など仕事を経て、最終的に広告業界に入りました。そこで主に、飲食店の店頭演出を手掛け、集客アップに貢献し、デザインの力でお客様を喜ばせることにやりがいを見出しました。
ブランディングに本格的に取り組むきっかけは、会社の危機でした。震災後、事業が傾き、夫も職を失う中、経営塾やコンサルタントの助けを借り、自社の「理念」を掘り下げていくことになります。その経験から、結局、逆境を乗り越え、生き残る会社は、経営者の本物の理念を実践している、それこそが真のブランディングであると確信したのです。デザインが美しいだけでは無意味です。そこには「魂」から生まれた「志」が必要なのです。私は、そのことをまだ気づいていない多くの経営者に伝えていきたいと思っています。
私はお客様と「正直に、本音で」向き合うことを大切にしています。仕事をしている時間も大切な命、それはお客さんにとっても同じことです。表面的なコミュニケーションは時間の無駄であり、命の無駄遣いです。また、「出会い」と「つながり」は私の人生をおいて重要なテーマです。今までの人とのつながりが今の私を作り、新しい可能性に導いてくれました。この先どんなにテクノロジーが進化しても、人の心を動かすのは「人」です。だからこそ、私はお客様と本音で向き合っていきたいと思っています。この仕事を通じて出会った方と共に成長し、良い影響を与え合う。それが私の目指す今であり、未来であり、仕事を続ける理由です。
次回予定は……司法書士法人ゴーイング 代表司法書士 三浦剛 様