第12回 第14回

随想第13回

あびこ雅浩 より暮らしやすいまちに 仙台市議会議員(泉区) あびこ雅浩

貴組合の皆様におかれては、飲食文化の創造ならびに繁華街の環境美化に日夜努められていることに敬意を申し上げます。

私は小中PTA活動に9年間携わり、地域の方々と共に通学路の子供たちを見守ってきました。小学生から高校生まで復興の希望の星である子供達に声がけをしながら、将来の杜の都を担う逸材に育つことを祈りつつ活動しています。

大震災から三年、少子化高齢化も進んでいますが、学校区単位の防犯防災・福祉力の差も浮き彫りになってきています。私達が大震災で痛感したのは、公助に頼る一方で、先ず自助・共助がなければならないということでした。それを教訓として現在、各学校区単位の防災マニュアルづくりが進められています。その基本となるのは先ず自分が助かり、そして他人を助けられるかどうかだと思います。しかし地域によっては高齢化により自助にも限界があるため、改めて近所の絆が問われています。いざという時の一番の安心は、日頃からお互いに声を掛け合える近所関係でありますが、学校通学路から聞こえてくる挨拶と会話の声は地域の希望の音なのだと思います。

五月新緑の杜の都を1万人が駆け抜ける仙台国際ハーフマラソンは、募集開始からわずか2日間で定員に達しました。この大会の人気は、市民の健康づくり意識の反映と嬉しい悲鳴が聞こえています。私も五十路を機にマラソンを再開し、昨秋はフルマラソンを青沼前仙台市教育長と一緒に神戸で走りました。全国から集う2万人のランナーの姿は実に様々でした。走ることは最も手軽な健康づくり運動に他ならないと考えますが、ランニング愛好者が増えていることは市民の自助力の観点からも大変喜ばしいことだと思います。

通学路と自助・共助、健康づくりの三点から見えてくるのは、地域の防犯も防災も健康保持も先ずは自らであり、そして近所同士でお互い様と共感できる絆が震災前以上に太くなることによって、私たちが愛する杜の都仙台はより暮らしやすく快適なまちになるものと申し上げます。

次回は、せんだい泉エフエム放送 株式会社取締役事業部長 阿部 清人氏