随想 絆

税理士 菅原大助

第134回 経営の難易度

税理士法人プロゲート 仙台オフィス
税理士 菅原大助

 私は、青葉区二日町で税理士として様々な事業主様の支援をさせていただいております。仕事柄、様々な業種の方々にお話を伺いますが、全体的に「経営の難易度」が上がってきている、と感じています。

 全体的な要因は物価高になりますが、どうしようもない環境的な要因による変化が起きている業界が多くなっていると感じています。例えば、近年の異常な天候による農作物生産への影響、運送業の残業規制によるドライバーの労働時間への影響、AIの発達による我々のようなホワイトカラーの業種への影響などです。

 これらのものは、ここ5年ほどの期間で現れたものです。しかしながら、多くのものはすぐ対処しなければ経営が悪化しかねない要素を含んでいます。農業でいえば、昨年、今年とさくらんぼは良くなかったようですが、主な要因は近年の異常な天候による気温差などなのだそうです。さくらんぼ農家の方にとっては、今後もこの天候が続くのであれば不作が続いてしまうので、対策を急がなくてはなりません。

 そのような対策には設備投資等のお金が必要ですが、昨今の物価高によって必要な資金もかさみ、希望の借入額が大きくなり融資が通りづらく、かつ金利も上がっていて…といった、対処しなければならないが対策を取ることが現実的に難しい、という状況の方がこれまでよりも多くなっているのではないか、と思っています。

 そして、この状況により多くの事業主様が淘汰されていくようなことになれば、昨年の米の価格高騰のような、消費者の方への影響が大きくなり、これまでより「生きることが難しい」ということに直面する方が多くなるのではないか、と切実に感じています。

 コロナ禍で仕事が激減し、生活費を賄うことが難しい個人事業主の方へ持続化補助金を受給したらどうか、といったところ、「他に困っている人がいるのに受け取るわけには…」と固辞された方がいます。このような方が1人でも少なくなるよう、税理士として、事業主様を支援していきたい、と思っています。

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