第120回 第122回

随想第121回

株式会社IDENTITY 代表取締役 野地 数正 認知症は改善する 株式会社IDENTITY
代表取締役 野地 数正

株式会社IDENTITYはおかげ様で創業14年目を迎えました。 家事代行、訪問介護、認知症リハビリサービスを提供している会社です。
創業時は家事代行サービスのみを提供していましたが、サービスを利用されるお客様の中には高齢者様も多く、訪問介護サービスの提供も開始し、2023年1月からは新たに認知機能向上サービス「ユーモラス」も開始しました。今日はその新サービスを中心にお話ししたいと思います。
2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると言われていますが、私は更に増えると予想します。しかしそんな中、控えめに言っても、日本の認知症に関する治療方法はかなり遅れていると言わざるを得ません。
なぜなら、国の制度上認知症治療は最初から薬物治療一択しかないからです。であるがゆえに、患者様やそのご家族もそう信じて疑いません。しかし、認知症の治療方法には「非」薬物治療という選択肢がありますし、認知症治療先進国ではそのような治療が注目されています。もっとも日本と社会の成熟度合いが似ているとされるフランスでは、認知症薬は医療保険から既に外されています。これは薬物の効果を国が認めてないことの現れです。よって、弊社では、そのような社会背景を重んじ、「非」薬物療法に重きを置いたサービスをスタートいたしました。それが「ユーモラス」です。
ユーモラスはどのような特徴があるのか、それは一言でいえば、ご利用者様の認知機能向上に紐づく生活習慣を、ご一緒に改善させるサービスです。認知症の原因を弊社では生活習慣病と捉えているということです。もちろんあくまでも自費のサービスとして公的保険は該当させられませんが、社会課題として重くのしかかった「認知症」という病気への新しい対応策として、社会に大きく貢献できるものと思っております。詳しい内容は是非「ユーモラス」でネット検索をして頂ければ幸いです。
弊社の挑戦は始まったばかりですが、認知症の医療費や介護費用といった社会コストが14兆円を超えようとしている今、少しでも、課題を解決していきたいというのが、弊社の在り方といえます。

次回予定は……BIES’is ビーエス 遠藤秀一 様